地獄の出口を求めて

おじさんの地獄生活の記録。某国立大で博士号を目指して研究に従事。しかしギャンブルにハマり多重債務者になり借金を背負っての地獄の日々。地獄からの脱出のために日々思ったことやったことをここに綴りたい。

心の闇

 まさに地獄。自分をコントロールする力がまったくないと思った。眠りたいときに眠れずやらなければならない様々なことも無気力すぎでできず。自分は支配されている。そしてこの支配に抗うことは難しい。もしかしたら不可能なのかもしれない。依存症と鬱によって脳も心も自分で制御できるものじゃなくなっているのかもしれない。脳と心。この二つは人間を動かし、あらゆる人の活動の原動力になっている。これらが汚染され自分で制御できなくなってしまってはもう自分の意思なんて関係ない。ただ支配されるがままに行動するだけの生き物になり下がりもはや人間ではない。少しずつでもいいから人間らしさを取り戻していきたい。でもどうすれば。いくら考えても答えが出ない。自分がそれだけ無知で愚かだということなのか。


 でも本当に自分を支配している黒幕はやはり圧倒的な絶望感。もう何をしても救われないという絶対的な思い。パチンコ依存は禁パチに何度も挑戦しているけど勝てない。パチンコを打たずに数ヶ月過ごせたこともあり、このまま二度と打たなくて済むと思っていた時期もあったけどやはり脳に巣食った悪魔っていうものは少しの隙があれば再び姿を現す。うつ病に関してはもう10年近く治療を続けてきたわけだがいまだに通院、服薬をしている。突然襲ってくる無気力状態で行動不能になったり自分の制御が及ぶ範疇を超えている。何か具体的な打つ手があればそれにすがればまだ希望はある。でも今の自分には何も打つ手がない。自分でもどうすれば改善するかわからないでいるし、道を示してくれる人もいない。


 今日は久々に電話で母親と話した。パチンコ依存と借金のことはいまだに話してはいない。そんなことを話したらどうなることやら。うつ病のことは知ってはいるけど精神医学に関する知識が全くない人間には理解しがたいものなのであろう。いまだに頑張れとか気の持ちようとか言ってくる。全くわかっていない。そいうことができないのがうつ病なんだ。だからパチンコ依存のことも借金のことも話す気になれない。恐らくなんの理解も示してくれないであろう。ただただ叱責され勘当され、それで終わり。その母親が就職なんかしてもちゃんと務まるのかと言ってきた。確かにそうだと思った。今の状態で社会人になれるわけがない。こんなドス黒いものが身体中に充満している状態では社会人どころか人間らしいことなんか何一つできないだろう。


 こうなったら今の自分の精一杯で自分の闇に抗うしかないだろう。自分の精一杯なんて微々たる力で負け覚悟で自分に挑むことになると思うけどこのまま何もしなければ自分は野垂れ死ぬ。一歩ずつでも構わない。少しでも人間に戻れたらそれでいい。たまに闇に支配される前の自分のことを思い出すことがある。幸せだった日々、楽しかった日々。特に子供の頃ニューヨークに暮らしていた頃のことを思い出すとあのときの心を取り戻したいと思ったりする。おっさんが子供のころの心を取り戻すことが可能なのかはわからないけど、やってみないとわからないか。